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いわて民衆史発掘  新刊

いわて民衆史発掘
著者 八木 光則
ジャンル 歴史・その他 > 歴史
出版年月日 2018/10/29
ISBN 9784885945212
判型・ページ数 B5・258ページ
在庫 在庫あり
 

目次

  はしがき  

 第一章 縄文の多様な顔  
  一万二千年の広がり  
  芸術としての縄文文化の再評価
  森林に依存した社会
  抽象化された世界観
  大木文化圏と円筒文化圏
  集団共存へのルール
  環状列石に込められた祈り

 第二章 蝦夷は何者か 
  エゾとエミシ
  つくられた「異民族」
  東北に残るアイヌ語系地名
  住居や墓からみた北の蝦夷社会
  征夷という名の戦争
  阿弖流為ついに落つ
  広がる田村麻呂伝説
  蝦夷の自立・発展

 第三章 前九年合戦再考 
  勝者のための虚構
  歴史をつないだ清衡の母
  「兵」安倍氏
  東北像の変遷
  安倍氏の本拠地だった鳥海柵
  前九年合戦の後日譚

 第四章 都市平泉の風景
  藤原四代の栄華の跡
  政治都市を象徴する四面廂建物
  繁栄支えた北方交易
  藤原氏核に同盟関係
  仏教が帯びる政治性
  黄金の世紀の終わり

 第五章 北の鉄文化を歩く
  砂鉄に恵まれた三陸
  古代~中世の製鉄集団
  江戸時代の鉱害
  鉄山の過酷な労働
  近代化された幕末~明治の製鉄
  南部鉄器の産地形成

 第六章 東北を駆ける馬 
  馬の戸籍
  源流は渡来の小形種
  陸奥の名高い馬産地
  牧を示す「戸」の地名
  「南部曲がり家」偏在の謎
  大型化への改良

 第七章 中世を読み直す
  「平泉」以後の新たな支配者
  板碑からみる中世
  南北朝の争乱の余波
  陸奥北部の国人一揆
  岩手に浸透する仏教
  九戸一揆と秀吉の全国統一

 第八章 街の記憶をたどる
  街の骨格は江戸時代に
  「城下町盛岡」の完成
  花巻でも課題は治水
  水沢と一関の街づくり
  三陸沿岸の慶長津波からの復興
  今に残る伝統的景観

 第九章 石碑は語る
  刻まれていた教訓
  三陸の「豊かさ」を示す
  三閉伊一揆の先進性
  時代を反映する石碑
  継承すべき地域の礎
  地域の結びつきを反映する石碑

 第十章 北への備え
  蝦夷地警備と沿岸警備への動員
  藩への加増をめぐる思惑が交錯
  新たな沿岸警備の負担
  蝦夷地第二次出兵
  飢饉と警備の二重苦
  飢饉で疲弊する人々の生活
  民衆文化の開花と崩壊する秩序

 第十一章 災害を生きる
  古代から繰り返し襲う大津波
  明治・昭和・平成の津波の記憶を伝える
  復興に欠かせぬ地域の歴史や文化
  災害史に残る台風や洪水
  悪政が拡大した飢饉

 第十二章 入会権を考える
  暮らしを支えた縄文時代以来の土地の共同利用
  「小繋事件」の始まり
  「小繋事件」の特異な展開
  水資源の共同利用
  「国力増進」の財源確保と入会権の否定
  新たな自然利用の視点

 終章 未来に残す文化財
  守り伝えていくもの
  公文書館設置や岩手県史の刊行にむけて
  【参考文献】
  あとがき
  索 引

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